愛の痕

悲壮の日常 閉ざす唇

まぶしい世界が裏腹

ぼくの影をいっそうに

暗くして地面に描く

 

誰かの夢のあとは現実

明けないんじゃない

だって 見ていない

瞳(め)を閉じても忘れない

それは突然にやってきた

 

奪われたことは ありますか

偶然という名の災いに

何も憎めない刃先は

いつも自分に向いてる

 

あっという間に消えてしまった

さっきまで ここに居たのに

すべてをまきこんでいく

大砲に押し流されて

 

誰も憎みたくないんです

誰も見てくれなくていいんです

やわいうすももいろの中の

ちいさな彼を よごさないで

 

心に穴があいてるのは

向かうべき場所に行けなかった

沢山の愛のアト

大きすぎて ふさぎきれない

 

なんにもなかったみたい

なんにもなかったみたい

なんにもなかったみたい

あったのは ぼくだけみたい